医学部合格応援団◇息子のための英文法演習ブログ

ロンドン単身赴任の米国公認会計士が、息子のために医学部受験向けに英語を解説しています。

医学部予想問題 ー 会話文の解説 3/5

私はふだん、外資系銀行のロンドン支店で内部監査をしています。監査対象部署でインタビューをしたり書類を調べたりして、横領や情報漏えいなどが起きない態勢になっているか調べる仕事です。国内外の出張が毎月のようにあるのは、色々な支店に監査に行くからです。

家族はよく分かっていなくて、ダンボールを抱えて税務調査に乗り込むGメンのようなものだと思っているようです。小6の娘は「お仕事のこと聞かれたから、銀行の警察だよって説明したよ。でも警備員じゃないよって付け加えておいた」と自慢げに言っていました。かわいいなぁ。たしかに警備員さんとは少し違います。警察の内調に近いかも。泣く子も黙る内部監査ですから。

投資銀行に勤めていた時は、1つの監査をプランニングからレポート作成まで6-8週間ぐらいでどんどんやっていましたが、今の銀行はもう少しのんびりしています。だいたい3ヶ月ぐらいかけて、1つのプロジェクトを終わらせるイメージです。で、予定より早く終わってしまうとあぶれるので、今日のように急遽お休みとなります。

金曜には東京出張に出るので、ロンドンで勤めるのは明日あさってのみで、次は3月です。どうせならあと1ヶ月出張が遅ければ、桜が咲く時期だったのですが。惜しい!

 

それでは、第3問目の解答を書きます。

例題

A: It’s scorching outside. It made me dizzy. 

B: I know! We should stay in door or under the shade.  Otherwise we may get heat shock.

 

選択肢

  • rainy
  • hot summer
  • clear
  • chilly winter

 もう、選択肢が夏か晴天かしか残っていません。

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A : It’s scorching outside.

scorching=very hotで、灼熱の暑さを示す形容詞です。よって正解はhot summerですね。

時間や気候を表す際、主語は必ずItにしましょうと以前書きました。ここでもOutside is scorching.ではなく、It is scorching outside.と、主語はItになっています。

 

A : It made me dizzy.

この文もItで始まっています。あまりに暑いという状態のせいで、自分がdizzyにさせられたと言っています。

dizzyはくらくらする状態を指す形容詞です。日本語では「〜する」というと動詞ですが、英語では「〜する状態にある」という解釈で形容詞扱いです。面白いですね。

 

くらくらするという言い方ではほかに以下のようなものもよく使いますので、一緒に覚えてしまいましょう。

★I felt dizzy.「くらくらした」

★I felt light-headed. 「頭がぼぅっとなるのを感じた」

★I thought I would faint.「気絶するかと思った」

 

2文目のfeelは「〜を感じる」という基本的な動詞で、ずいぶん早い段階で習いましたね。活用はfeel – felt – feltです。lightは「光、ライト」という意味もありますが、ボクシングでライト級というように、形容詞で「軽い」という意味もあります。headが軽いというのは、気が遠くなって頭が軽く感じるという状態です。危険です!

 

3文目のI thought I would~は、「〜するかと思った」という意味です。I thought (thatが略されて) I would~という構造です。

faintは日本語ではフェイントをかけるという言い方で使いますが、英語で一番よく使うのは「気絶する、倒れる」という動詞です。

あと、この文では実際にはAさんは倒れていない点に注意しましょう。倒れるかと思うぐらいつらかったけど、倒れてはいないです。倒れてしまったら、Bさんとこの会話はできませんから。

 

B: I know!

I know! は文字通り取ると「そんなこと知ってるさ」という意味かと思ってしまいます。でも英会話では、「だよね!(自分もそう思うよ)」という相づちを打つ言い方です。

 

例えば

★Your hair is such a mess. What happened? 「髪、ぐちゃぐちゃだよ。どうしたの?」

と聞かれた時に

★I know!

と答えると「でしょ?(自分でも分かってるけど)ひどいよね」という意味になります。

 

逆に自分では知らなかった場合は

★Is it? On no…「マジで?それはショック…」

となります。フルで言うとIs my hair a mess?ですが、思いがけないことを言われて動揺していますから、ls it?「そうなの!?」という短い返答になっています。

 

逆に、何か注意された時など、本当に「そんなこと知ってるさ」と反論したい場合は、

★I know that!

とthatを入れてください。口答えする言い方ですから、使う際はご注意を。

 

B: We should stay in door or under the shade.

shouldは「〜すべき」ですね。should < need to < mustという順に、やらなきゃいけない度合いが強くなります。つまりshouldはやわらかい、強制度が弱めの言い方です。その分、よく使います。ではBさんは何をすべきと言っているのかというと、stay in doorドアの中にステイしよう、つまり「屋内にいよう」と提案しています。

A or Bは「AまたはB」と選ぶ言い方。stay “in door” or “under the shade” で、屋内にとどまるか、または影の下にとどまるかした方がいいよと言っています。全体で「(こんなに暑いから)外に出ないようにするか、日陰にいようね」と提案しているという文になっています。「日陰にいる」は、stay in the shadeでも同じ言い方です。

 

B: Otherwise we may get heat shock.

otherwiseはorと同じ意味です。A or Bという言い方が上で出て、「AじゃなければB」という選択肢を示す意味でしたね。orは文と文をつなぐことも、単に名詞と名詞をつなぐこともできますが、otherwiseは文と文の間に入れます。

ここでは何と何を選ばせていますか?前の文とこの文、We should stay in door…か、さもなければ we may get heat shockだと言っています。つまり暑さ対策をして屋内にいるなどしないと、heat shockになるかもしれないと心配しているのですね。

 

またmayが出ました。might < may < shall < should < willの順に可能性が大きくなるのでした。heat shockというのは熱中症になるという意味で、heat exhaustionやheatstrokeも同じ意味です。

深刻な病気ですから、暑いからといってみんながかかるわけではありません。でも、外はscorchingな状態で灼熱なのです。実際Aさんもdizzyになったと症状を訴えていますね。よってBさんは心配して、「(外に出ないとか対策をしないと)熱中症になっちゃうかもよ」と心遣いをしているわけです。

 

orについてもう少しだけ。命令形+andは「○○しろ、そしたら××だ」という言い方です。

★Do your homework now, and you can sleep in tomorrow morning.

「宿題は今やりなさい。そしたら明日の朝はゆっくり寝られるから」

 同じ意味を、orで言い換えられるように練習しておいてください。 

★Do your homework now, or you need to wake up early tomorrow morning.

「宿題は今やりなさい。さもないと、明日の朝早く起きないといけなくなるよ」

 

できましたか?同じことを言っているのに、orの文の方がより脅している感じですね。