色々ありますシリーズ・匂いについて
しばらく文法問題とその解説ばかりだったので、今日は少し軽めのお話を。
日本語だとなんとなく使い分けのできる臭い・匂い・香り・風味は、それぞれ英語でどう言うか知っていますか?
臭い=odor(イギリス英語ではodourとuが入る)
これは、不快な臭い限定の言い方です。消臭効果のある靴の中敷でオドイーターという商品がありますが、odor-eaters「悪臭を食べちゃうもの」という海外での名称をカタカナにしたものです。
あれ?という発音なので、確認しておきましょう。 水色のボタンを押すと、オックスフォード大学監修の英英辞典に飛びます。そこでもう一度、水色のスピーカーマークを押してください。
デオドラントはすっかり日本語として定着していますが、これはde「~を外す」+odor「悪臭」+rant「成分」という構成です。以前、接頭辞のreには「もう一度」という意味があるということは前に書きましたが、接頭辞詞deは「~を離れる」という意味なのです。
・動詞 depart「(元のパートや場所を離れることから)~を出る」
・動詞 degrade「(グレードから離れることから)価値が落ちる」
・名詞 decision「(心が離れることから)決意」
などが例です。
departの名詞形、departure「出発、搭乗口」も覚えておきましょう。飛行場で搭乗口ではなく到着口は、arrivalですね。これはarriveの名詞形です。
arriveは必ずatとセットで「~に到着する」です。類義語にget to~やreachがあります。reachの次は、toやatなどは入らず直接目的語が来ます。
匂い=smell
悪臭はodorに任せて、smellは匂い全般を指します。ただ、何かが臭くて「この臭い、何?」と聞く時は、odorではなくsmellを使って
★What’s this smell?
と言います。
同じ形が動詞としても使え、その場合は「~の匂いを嗅ぐ」という意味になります。
一方、smellyという形容詞になった時は「悪臭を発する(物体)」と、ぐっと悪い意味になります。odorに形容詞がないので、代わりに使います。
何かが臭くてぐっと来たら、動詞stinkを使って
★Something stinks here!
と叫びましょう。意味は
★Something is smelly here!
と同じで、どちらも「ここ、何か臭いよ!」という言い方です。
Somethingは私(1人称)でもあなた(2人称)でもなく単数なので、3単現のsがついている点に気をつけましょう。
香り=scent
これは香水や快い香りを指します。
ゴッドファーザーで有名な名優アル・パチーノは「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」という映画でアカデミー賞を獲りました。彼は盲目の退役軍人の役で、ここでいうscentは、彼が気づくいく種類もの香水を指しています。
これも発音は注意です。
odorとscentで英英辞典の中身を見比べると、
・odorには不快unpleasantなsmell
・scentは快いpleasantなsmell
とあります。つまりこの2つは対義語なのです。
風味=flavor (イギリス英語ではflavour)
これは日本語でも英語でも、普通の匂いではなくのどの奥まで来るような味をともなうような感覚ですね。アイスクリームのフレーバーなどという使い方で、日本語にも入っています。