読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

医学部合格応援団!英語で満点を取るための演習ブログ

ロンドンから月水金更新。英検1級の公認会計士が、入試でよく出る英文法や単語を詳しく解説しています。

日大医学部の予想問題 ー 麻薬関連記事の解説 4/4

第11文は、これまでと少し話の流れが変わります。長文全体は、こちらへどうぞ。

medicpress-harada.hatenablog.com

★Legally used as / as以下の用途で合法的に使われており(beingがusedの前に省略されています)

an anaesthetic for elephants and other large animas, / 象など大型動物の麻酔として

carfentanil burst into the North American drug supply / カルフェンタニルは北米の麻薬供給ルートに殴りこみ

last summer, / 昨夏

causing hundreds of unsuspecting drug users / 何百人もの疑いを知らない麻薬使用者にto以下を引き起こしながら

to overdose./ 過剰摂取を

f:id:medicpress-harada:20170301212101j:plain

anaestheticは医学部受験生には必須単語ですね。theにアクセントがあります。発音も確認しておきましょう。general anaesthetic「全身麻酔」・partial anaesthetic「部分麻酔」という形で暗記してください。

 

burstはburst into~という形でよく出る動詞で「あふれる」「一気に~する」という意味です。日本語では車のタイヤがバーストしたという使い方をしますね。あのburstです。ここでは北米の麻薬供給ルートにburstしたといっていますので、「殴り込みをかけた」と訳しました。

burst into tearsだと、一気に涙が出る、つまり「号泣する」という意味になります。

★Lily burst into tears after returning to her room.「リリーは自室に戻って泣き伏した」

とかね。活用はburst – burst – burst です。上の文は、リリーが主語ということで3単現在のsがつくはずが、原型になっています。つまり過去形になのです。

unsuspectingは否定の意味を持つun+疑うという意味の動詞suspect+形容詞化させるingのセットで、「疑うことを知らない」という意味です。un・non・inなどで始まる長めの単語は、よく見て分解することで意味が分かることが多いです。inconvenient = in+ convenient 「不便な」やunderdeveloped = under+developed 「未開発の」などですね。

 

第12文は統計に触れています。

 

★The DEA confirmed / (thatが省略。That以下を)米麻薬取締局は確認した

more than 400 seizures of carfentanil / 400件以上のカルフェンタニルの押収を

across eight U.S. states / アメリカの8州にまたがる

from July through October./ 7月10月までの間に

 

昨年夏にアメリカに入ったばかりにカルフェンタニルが、その後4ヶ月で8州で400件も押収されるというのは、いかに拡散が広くすばやく起きたかがわかりますね。

しかも第11文では、大量摂取overdoseによる死者も数百人出たということですから、本当に恐ろしい麻薬です。象の麻酔薬ということなら、体重がずっと少ない人間ならひとたまりもありません。

 

ここで問2が解けるようになりました。

Q2. Which section answers the following question: How much damage has carfentanil done in the U.S. since it was brought in from China?

「以下の質問に対する答えが書いてあるのはどの文か:

中国からカルフェンタニルが輸入されて以来、アメリカにはどれだけの被害が出たか?」

a. Section 3

b. Section 5

c. Section 11

d. Section 12

死者数を述べている第11文、つまりcが正解です。

 

さあ、最後の第13文まで来ました。

 

★So lethal that an amount smaller than a poppy seed can kill a person, / あまりに殺傷能力が強く、芥子粒より少量で人ひとりを殺せるため

carfentanil was researched / カルフェンタニルは研究された

for years / 長年にわたり

as a chemical weapon / 化学兵器として

and was used by Russian forces / そしてロシア軍によって使用された

to subdue Chechen separatists / チェチェン独立派を押さえ込むために

at a Moscow theater in 2002./ 2002年にモスクワの劇場で

 

チェチェンイスラム過激派がモスクワの劇場を襲ったテロ事件は、人質が900人以上もいたのに毒ガスが使われ、100人以上が犠牲になりました。大統領の強行ぶりに背筋が寒くなったのを思い出しました。あの時の毒ガスがカルフェンタニルだったのですね。

 モスクワ劇場占拠事件 - Wikipedia

So lethal thatは、Since carfentanyl is so lethal that...という強調する文の略です。形容詞lethalは映画リーサル・ウェポンで使われています。「殺人的な」「殺傷能力の強い」という意味です。

 

最終問題も見てみましょう。

Q8. Which of the following best reflects the content of the passage?「選択肢のうち、どれが本文の内容をもっともよく表しているか?」

例題全体のテーマについて聞いています。

 

選択肢 a.

Carfentanil is a very powerful, damaging drug. カルフェンタニルはとても強力な、害のある薬だ。

However, it has not done much damage in the U.S. / しかしアメリカではたいした被害は出ていない

compared to what it did in China / 中国に比べると 

since U.S. agencies have been effective in seizing them./ なぜなら、米当局はカルフェンタニルを押収してきたからだ

 

こういうことは言っていませんね。カルフェンタニルがアメリカに入ってすぐ数百人の死者が出ているということですから、被害甚大です。

 

選択肢 b.

Since carfentanil is a very deadly drug / カルフェンタニルはとても致死性のある薬だ

with a swift effect, / 即効性のある

it is a good idea to keep on using it as a chemical weapon / よってそれを化学兵器として使うのは良い案だ

to overpower a terrorist attack./ テロ攻撃を抑え込むたのに使われたように

just like it was used in Russia / ちょうどロシアで

 

こういう恐ろしいことも言っていません。

 

選択肢 c.

Given how powerful and deadly carfentanil is,/ カルフェンタニルの効果と致死性をかんがみるに

governments should work closer / 両国政府はもっと協力すべきだ

to control them and prevent opium epidemic. / カルフェンタニルを規制して麻薬の拡散を防ぐために 

 

選択肢 d.

It is positive that / that以下は良いことだ

China finally decided to ban carfentanil and its cousin drugs./ 中国がやっとカルフェンタニルや同類の麻薬を禁止したことは

U.S. officials welcome such a decision,/ 米政府関係者はこうした決断を歓迎している

believing that / that以下を信じているため

it will reduce the amounts of the opioid available in their country./(カルフェンタニルを禁じるという中国の決断が)アメリカ国内でのその流通量を減らすと

 

問題を作る側としては、長めの選択肢から正しい答えを選ばせる時はaやbではなくcやdに正解を置きたいです。全部読ませてから答える慎重さがあるか試したいですから。

選択肢cとdは紛らわしいですが、一番内容をよく表しているものはdですね。ここではcもまずくない選択肢ですが、dの方がより直接的に本文で触れられています。