長文読解問題 ─ 時事ニュースの解説 4/4
最後の文はまた長めです。
He said he believed that "real and positive immigration reform is possible" and had 9. s to news anchors earlier that he was open to 10. l that could provide a pathway to legal status for some of the millions of people living in the U.S. illegally.
動詞がsaidとhad sugestedと2つあり、ここで大きく分かれます。
★He
① said he believes that / 大統領は、that以下を信じていると言った
"real and positive immigration reform is possible" and /「真に前向きな移民法改正が可能だ」と。そして
② had suggested to news anchors earlier that / 演説前にあらかじめ、報道陣に対してthat以下を提案していた
he was open to legislation / that以下のような法律について考えても良いと
that could provide a pathway to legal status for / for以下の合法化への道を開く
some of the millions of people / 数百万の人々の一部に対して
living in the U.S. illegally. / 現在アメリカに不法滞在している
中南米からの不法移民は見つけ次第、片っ端からメキシコに強制送還すると言っていたのが一転、滞在許可を与える方向で法整備をするという方針にするそうです。
この文は時制に注意してください。施政方針演説をしたという過去の記事な上、その演説前にsでにニュースキャスターらに移民法改正を提案していたという、大過去になっています。だからhadが使われているのですね。
下線部として出題してたsuggestも、要注意です。「提案する」という意味の動詞ですが上から目線なので、I suggest you should xxx.という言い方はトゲがあります。しかもこのshould +動詞の原型では、shouldはほぼ毎回省略されます。
例えば
★Rob suggested Katy leave the park immediately. 「ロブはケイティに、即座に公園から出るよう促した。」
という文では、従文の動詞leaveの活用に関する問題がよく出ます。主語がKatyという3単現でも、省略されているshouldが効いているため、続く動詞はleaveのまま原形です。sを付けてleavesにも、時制を合わせてleftにも絶対になりません。
もう1つの下線部legislationは「立法化」「法令」という意味の名詞です。要はmaking a lawの固い言い方で、ニュース記事などで頻出です。
メキシコとの国境に壁を張り巡らせと主張するほどメキシコ移民嫌いのトランプ大統領にしては、確かにかなりステップバックした発言です。アメリカで多いのは、メキシコ系とキューバ難民ですから。生きづらいイギリスから新天地を目指して出国して建国したアメリカですから、移民排斥は国是に反しますよね。