医学部合格応援団◇息子のための英文法演習ブログ

ロンドン単身赴任の米国公認会計士が、入試でよく出る英文法や単語を詳しく解説。英検1級です。

順天堂大学医学部の予想問題 ― サクセス・ストーリーの解説 3/6

今日から数回に分けて、順天堂大学医学部の予想問題を1文ずつ解説していきます。

昨日ざっと全パラグラフを流し読みして、

  • 記事の中心は、ソンコさんというアフリカ出身のおじいさんのサクセス・ストーリーらしい
  • そのニュースに反するように、彼が移民として頑張るデンマークでは、移民排斥の動きがあるらしい

の2点が分かっています。さすがニューヨークタイムズ、うまく政治問題を絡めて記事に重みを出していますね。

 

最初の段落は、主人公ソンコさんの紹介でから始まっています。

1段落目

①After working as a farmer in Gambia, / ガンビアで農民として働いた後、
Ali Sonko left for Copenhagen, / アリ・ソンコ氏はコペンハーゲンに向け故郷を離れた。

where he eventually became a dishwasher at Noma, / 彼はそこでノマの皿洗いに落ち着いた。

a Michelin-starred restaurant / (ノマは)ミシュランで星を獲得したレストランで、

famed for experimental creations / 創作料理で有名だ。

that have included, among other things, edible dirt./ 食用の土なども含むのだが

 

leave A for Bで「Bに向けてAを離れる」という言い方です。ソンコさんは故郷のガンビアを出て、コペンハーゲンに向かったのですね。

接続詞whereが出ています。これは直前のコペンハーゲンにかかり、the place thatの短い形です。

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 (デンマークといえば作家アンデルセンが有名。この人魚姫は寂しそうですが…) 

ミシュランの星に飾られた、という意味でMichelin-starredという言い方が出てきます。名詞starはみなさんご存知の星ですが、動詞だと「星で飾る」という意味があります。これが過去分詞形になって、形容詞風の使い方をされています。

starを使った似たような言い方にはstar-studdedというのがあります。studは「鋲で留める」という動詞です。これがstar-studdedとなると「星がいっぱいの」という意味になり、さらにそれが転じて「スターたちがずらりと並んだ」という意味で出ることも多いです。アカデミー賞の中継などを英語で見ると、star-studdedという言い方を毎回していますよ。

 

famed for~はfamous for~に似た「~で有名な」という言い方です。前置詞 for を尋ねる問題もあり得ますので、覚えおきましょう。

experimentalは見たことがなくても、名詞experimentは知っていると思います。「実験」というよく出る単語ですよね。形容詞experimentalになると「実験的な」「冒険的な」という意味です。

 

edibleは「食べられる」「食用の」という意味の形容詞です。一緒に覚えてほしいのがlegibleとillegibleです。これは「読める(ような字)」とその反義語「とても読めない(下手な字)」という意味です。

Tom's handwriting is totally illegible. トムの字が下手すぎて、全然読めない。

という使い方をします。

 

ところでこのノマという有名レストラン、実は東京にもあるそうです。お値段はなんと1人70,000円!7,000円じゃないですよ。それでもなかなか食べられないのに、7万円です。4人家族のうちが行くと28万?ヒー!

とんでもなく有名らしく、東京での開店に合わせてダイヤモンド誌が特集を組んでいました。

diamond.jp

超高級レストランの売りは、蟻の乗ったエビだそうです。No thanks...


2段落目

②This week, / 今週

more than three decades after he first arrived in Denmark, / ソンコ氏がデンマークに初めて来てから30年以上になるのだが、

Mr. Sonkosprightly 62-year-old / 元気いっぱいの62歳、ソンコ氏は

with a wide smile and 12 children,/ にっこり笑って子供が12人もいるが

was promoted to part owner of the restaurant, / このレストランの共同経営者に昇進した。

widely regarded as being among the world’s best. / 世界一のレストランの仲間とみなされている(このレストランの)

 

ちょっと長い文なので、主語のMr. Sonkoと述語のwas promotedを太字にしてみました。ガンビアで農民をしていたソンコさんが、世界有数のレストランの共同経営者にまでなったというのは、前回予想した通りやはりサクセス・ストーリーですね。

 

下線部のsprightlyは設問となっていました。選択肢は以下の4つです。

1. sadly 悲しいことに

2. lovely かわいらしい

3. surprisingly 驚いたことに

4. lively 元気な

 

どれもlyで終わっていますが、sadlyとsurprisinglyが形容動詞なのに対し、lovelyとlivelyは形容詞です。sprightlyはこのlivelyと同じ意味ですが、見慣れない単語だと思います。わざと難しい言葉を設問にしたのは、入試でもほぼ間違いなく知らない単語が出されるからです。

頭の良い受験生に多いのですが、完璧主義なあまり1つ分からない単語があることで心が乱されるケースがあります。こういう丁寧さを生かして、日頃から次々と関連後を覚えるのはすばらしいです。が、「適当に予想して次に行く」という訓練もできていないと、「ライバルより1点でも多く得点して、ビリでもいいから絶対に合格する」という入試の究極の目標を果たせないことになります。

よって、あえてsprightlyという難解な単語を取り上げ、文脈からlivelyと同じだなと予想して次に行く練習をしてもらいました。

 

regard A as Bは「AをBとみなす」という決まった言い方です。元はregard the restaurant as being amont the world's bestという文だったのが、the restaurantが前の部分で出たため、the restaurant (which is) widely regarded as being...という風に構文が少し変わっています。

asはsame asでも出るように、「=」という意味のある前置詞です。上の例でもA=Bとつないでいますよね。下の文でも出ています。

 

★He instantly became a powerful symbol of immigrant success / 彼はたちまち、移民の成功例として強力なシンボルとなった。

in a country / 国で

that is increasingly seen / (その国は)最近as以下とみなされている

as being inhospitable to immigrants./ 移民に優しくないと

 

in a country以下をデンマークを主語にして言い直すと、Denmark is increasingly seen as being ...となります。デンマークがas以下のbeing...と同じとみなされているわけです。

ではas以下は何を言っているのかというと、inhospitableという見慣れない単語が出て来ました。ただちょっと気をつけて見ると、これが否定語のin+hospitableに分けられると分かります。hospitableはけっこう基本的な形容詞ですよね。be hospitable to~で「~を歓迎する」という言い方です。お・も・て・な・しは英語でJapanese hospitabilityです。

asの後がbeingという風に現在分詞になっているのは、前置詞の後は必ず名詞じゃないといけないというルールがあるからです。つまりbe動詞をingをつけて動名詞にしているのですね。文法問題を出す大学では、be, been, beingなどから正しい形の動詞を選ばせる問題もありうるので、ここできちんと理解しておきましょ

 

また調子に乗って長く書いてしまったので、今日はここで止めます。Enjoy your day!