センター予想問題 — 問2Bの解説
センター英語問2Bは、会話文の並べ直しです。構文さえ分かっていれば楽勝、苦手ならこのブログで演習して覚えましょう、ということですね。なぜ楽勝かはこれから書きます。ただその前に、予想問題本文はこちらです。
medicpress-harada.hatenablog.com
過去問を読みかつ自分で予想問題を作って思ったのですが、この形式は出題できるパターンが限られます。本番で出るのは、おそらく
- 質疑応答文
- 関係接続詞が混じった文
- またはその両方セット
が中心だと思います。よって英語の構文に強くて解き方の練習をしておけば、楽勝です。ただし構文があやふやなままだと、ぐっと加点が難しくなります。
英会話教室では、ここまで自然かつ長めの文章はやらないです。これが話せるなら、英会話に通う必要ないからね。なので、まずは構文をパターンで覚えるしかないかも。今後も予想問題を作るから、そういうのを解いて慣れるようにしましょう。
問1の解答: A=⑥、B=⑤
Shopper: 買物客
★Which way is the lady's room, please? / 化粧室はどこでしょうか?
トイレの場所が分からなかった買物客が、案内係に尋ねています。
まず基本の基本として、トイレのことは会話ではtoiletやlavatoryとは言いません。「便所」みたいな卑近な言い方だからです。看板にはこう書いてあっても、口に出す時は代わりにbath room、女性用ならladies room、男性用ならgents roomなどと言います。gentsはgentlemenの略です。
ladyが複数形になる時は、子音+yだからyをiに換えて+esです。lady → ladiesね。相場で取引される商品commodity → commoditiesも同じです。
ものすごくトイレが緊急な場合は、Where is the bathroom?でももちろん通じます。が、知らない人に道を尋ねる場合はWhich way is ~, please?という上品な言い方をしたいものです。
Concierge: コンシェルジュ
★It's further down this corridor / この通路のずっと奥です。
on your right. / 右側に
futherは「もっと」という意味の副詞です。far「遠い」という形容詞を元にした副詞、fartherもありますが、この例題ではfurtherの方を使いました。「向こうに」という意味では、すでにdown the corridorのdownが入っているからです。fartherが距離関連でしか使えないのに対し、furtherはどんな動詞を「もっと」と強調する時でも使えて便利です。
昨日の写真にあるように、海外の大きなホテルやショッピングセンターは、廊下の奥の方にトイレがあってよく分からない場合があります。corridorは通路で、isleでもほぼ同じ意味です。isleは前に発音問題で出しました。sがサイレントなので要注意!以下のリンク、問2で確認しておきましょう。
センター英語の予想問題 — 問1A・発音問題の解説 - 医学部合格応援団!英語で満点を取るための演習ブログ
on your rightは「右側に」というイディオム。では「左側に」はというと、on your leftです。
問2の解答: C=②、D=①
Teacher: 先生
★Class, / 皆さん、
have you reached a decision about / about以下について結論に達したの?
which play you want to perform next month? / 来月どの劇をやるつもりか
先生と生徒の会話で、来月の劇の出し物を決める話し合いをしています。ここでのwant toは、plan toやwillに近い未来を表す言い方です。
decisionは通常decision on~で「~についての決断」という意味ですが、aboutも使うケースがあるので入れてみました。reach a decision=come to a decisionで、この文脈ではcome to a conclusionでもokです。
つまり上の文はClass, have you come to a conclusion on which play you will perform next month?でも同じ意味です。
Student: 生徒
★Yes, Mrs. Brown. / はい、ブラウン先生。
We will be performing Romeo & Juliette /「ロミオとジュリエット」を演じます。
with a twist , / ひねったバージョンで
which is a happy ending. / つまりハッピーエンドなんですけど
主語WeとRomeo & Julietがヒントとして与えてあったので、空欄Cは比較的簡単だったと思います。 ここでは助動詞willを含む未来形の文が、口語風にwill be 〜ingとばっています。
問題は、イディオムwith a twistですね。知らなきゃ解けないという問題です。twistは「ひねる」という動詞ですが、同じ綴りで名詞としても使えます。with a twistで「ひねったバージョンで」「どんでん返しを伴い」などという言い方です。
先生と生徒の会話は、Classと呼びかけ、Mr.やMrs.で返す形が多いです。欧米の学校の先生は、最低でも修士号を持っていないとなれません。よって生徒は、陰では呼び捨てにしても直接はMr. やMrs.、Miss、Ms.など敬称をつけて先生を呼びます。これも以前取り上げましたので、復習しておきましょう。
慈恵医大の予想問題 ─ 会話文の穴埋め・解説 2/2 - 医学部合格応援団!英語で満点を取るための演習ブログ
問3の解答: E=④、F=③
Bob: ボブ
★Hi Ken, how's it going? / やあケン、調子はどうだい?
Anything I can help you with? / 何か手伝おうか?
2文目は、Is thereが文頭から省略されています。Do you need a hand?「手伝おうか?」という言い方もよく出ますので、覚えておきましょう。ここでのhandはhelping handの略です。日本語でも手を貸す、と言いますよね。
Ken: ケン
★Hi Bob. / やあボブ。
Thank God you're here. / 来てくれてうれしいよ。
I honestly don't know where to begin ./ どっから手をつけていいかすら分からないんだ。
Your advice would be most appreciated. / アドバイスしてくれると助かるよ。
Thank God~は文頭にIが省略されています。とても嬉しい時に使う言い方です。
次の文章は、大枠はI don't know.です。これに色々と修飾がついている形ですね。まずはhonestly。これは形容詞honest「正直な」に、lyがついて副詞になったものです。これで「正直言って」という意味となります。
副詞はたいてい文頭、助動詞の前、または文末に来ます。ここでは助動詞don'tの前に来ていますね。困り果てているので、honestlyという強めの副詞がポンと来たケースです。 Honestly, I don't know...とも言います。
where to beginは「どこから始めればいいのか」という決まった言い方です。色々と関係接続詞を変えることで、意味がどんどん変わります。
- when to begin「いつ始めればいいのか」
- who to begin with「誰と始めればいいのか」誰かと一緒にやるわけですから、withを忘れずに!
- how to being「どうやって始めればいいのか」
〜would be most appreciated.は「そうしてもらえると本当に感謝します」という丁寧な言い方です。まず、willじゃなくてwouldというのが奥ゆかしさを表します。万が一そうしてもらえるなら…という仮定法ですね。
appreciateは「感謝する」という動詞です。フルで書くならIf you would be kind enough to do so, that would be most appreciated.となります。もう少しカジュアルな言い方なら、that would really helpですね。
明日は問2Cとして、違うタイプの会話文の問題を出題します。Bye for now!