ちょっと難問!イディオム問題 ・第2弾の解説後編
前回に続いて、前置詞の空欄補充問題の解説を書きます。この問題のポイントは、「見たこともないイディオムでも、予想して正解を導くこと」でした。
medicpress-harada.hatenablog.com
Q4は女性同士の会話です。 友達の噂話をしています。
Kate ケイト:
Did you see the news that Lucy won the beauty pagent?
またルーシーがミスコンに勝ったって聞いた?
I wonder how it's like to be that pretty.
あんだけ美人だと、どういう気分だろうねぇ。
Lynn リン:
I can only imagine...
予想もつかないね。
I may not be a world class beauty but I'm comfortable [ in ] my own skin and that's all that matters.
私は世界クラスの美人じゃないけど、 自分のことは好きだからそれでいいんだ。
comfortable in one's skinは、「自分の皮の中にいる自分が気に入っている」「自分のことを知っていて自信を持っている」というポジティブな言い方です。何事につけ控えめな日本人にはなじまない発想かもしれませんが、「みんな特別、でも自分が一番」という教育を受けて育つ欧米では、広く信じられている概念です。ちょうどゴツい米歌手ピンクの記事があったので、貼っておきますね。
この例文でも、ルーシーがミスコンに勝った話だったはずが、リンが途中で自分の話にすり替えています。一生、日本人としか関わらないなら気にする必要ないですが、欧米のカルチャーに触れる予定のある人は、このルーシーぐらい押しが強いのは普通だと覚えておきましょう。
I can only imagine.で「予想できる」ではなく「予想もつかない」という意味なのは面白いですね。「想像するしかないね」→「まったく分からないや」と転意しています。
Q5は学生と教授の会話です。
Student 学生:
Mr. Roberts, I tried to solve this problem but had trouble finishing it completely.
ロバート教授、この問題を解こうとしたのですが、完全には終わらせられませんでした。
Professor 教授: Well, I can say that this is actually a reasonable solution [ for ] lack of a better word.
いや、なんというか、これはこれで合理的な解答だと思うよ。
for lack of a better wordは言葉に詰まった時、またはいまひとつ良いコメントが出来なかった時に使う言い方です。「まあなんというか」みたいなニュアンスですね。相手があまり親しくない場合に使います。自分の発言を和らげる効果があるので、ビジネスシーンなどでよく使います。
have trouble ~ingで「~するのに苦心する」というイディオムです。これも覚えておきましょう。
↓ このバナーを押すと、今日本で人気の受験応援ブログが読めます ↓