医学部合格応援団◆英語上級者向け演習ブログ

ロンドンから隔日更新。英検1級の公認会計士が、入試でよく出る英文法や単語を詳しく解説しています。

長文読解問題 ─ 統計を含む記事の解説後編

解説の後編です。今日は以下の4問を解説します。

Q6. Regarding the underline 4, write down a phrase with a similar meaning. 

Q7. Regarding the underline 5, write a noun that is ssimilar to “vulnerabilities”. 

Q8. Regarding the underline 6, change the verb to the correct form. 

Q9. What are the two worries the OECD has according to the article? 

 

予想問題本文はこちらです。

medicpress-harada.hatenablog.com 

★“There is no real foundation yet / 「まだ何の支えもない。

to support what we have seen / 我々が目撃しているようなこと(つまり資産価格の上昇)を裏書きするようなものは

in the equity markets in particular,” 特に株価に関しては」

said Catherine Mann, the OECD’s chief economist. / OECD主席エコノミストのキャサリン・マン氏は語った。

 

★“At some point, / 「(未来形でよく使う言い方)どこかの段階で

the markets are going to 4. come back down to earth and / 市場は下落し、

we will see what kinds of 5. vulnerabilities that 6. reveal.”/ 我々はそれに伴う大きな乱高下を目撃することになるだろう。」

 

この2つのパラグラフから、OECDは今の米国での資産バブルに懐疑的な見方をしていることが分かります。実体経済から外れて上がり過ぎた株価が急落することを、株の世界では「調整する」「行って来い」などと呼びますが、まさにそれを心配しているようです。

私は、監査法人に勤務して米国公認会計士免許を取得後、外資系で証券アナリストをやっていた時期があります。2000年前後でまさにITバブルが弾けようかという時期でしたから、毎日のようにこういう話をしていました。

 

Q6は下線部4、come back down to earthを言い換える問題でした。ここでいうearthは、地球というより地面というイメージです。上昇し過ぎていた株価が地に落ちるという脈絡で使われています。

よってこれを言い換えるとすると、come down to a normal levelfall to the groundなどとなります。大暴落する場合などは、カゴの底が抜けたイメージでfall through the floorと言いますが、ここの解答としては表現が強過ぎますね。

 

Q7は、下線部5のvulnerabilitiesという名詞を言い換える問題でした。元は「~に弱い」「ガタガタ動く」という意味のvulnerableという形容詞です。

先ほど株価が調整するという言い方を紹介しましたが、vulnerabilitiesを別の言い方で表すとすると、調整という名詞adjustmentsとなります。vulnerabilitiesが複数形ですから、adjustmentsも複数形にしておいてください。

株価が乱高下しながら落ちる時は、ショックは1度では済みません。日本でも、ITバブル崩壊世界金融危機の時の株価の暴落で、多くの投資家が痛手をこうむりました。

こういう状況をvulnerabilitiesと呼んでいますので、bumpy movementsやbumpy ridesも正解です。bumpは「頭などをぶつける」という動詞で、bumpyは「凸凹した」「荒っぽい」という形容詞です。

★Tony had a bumpy ride until he finished school.「トニーは、学校を出るまで貧しくて苦労した。」

といった使い方をします。

 

動詞revealを正しく活用させよというQ8は、実は難問でした。下線部6のrevealという動詞は見慣れず分かりにくいですので、ここでは同じ意味で使えるbringで見てみましょう。OECDは、thatがbringするvulnerabilitiesを目撃することになると警鐘を鳴らしています。

what kinds ofは分かりにくいですが、whateverやall sorts ofに近い「ありとあらゆる」のような意味合いです。これからマーケットが調整して初めてvulnerabilitiesが表出するので、どういう程度か分からずwhatを使っているのでしょう。

さてここで言うthatは、何でしょう?日本語では、株価の下落や資産価値の剥落を指しますね。ただしthatにまとめて3単現になっているので、revealの正しい形はrevealsです。

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★The OECD said / OECDは言った。

it was worried by debts / 債務を懸念していると

accumulated over recent years / 近年増大した

as market interest rates are rising. / 金利が上昇しているので

 

日本は変わらずマイナス金利を続けていますが、アメリカでは利上げ観測が昨年からずいぶんニュースになっています。金利が上がると利払いが増えますので、債務が増大している中での利上げは影響が大きいです。OECDはこの点も心配しているのですね。

では、Q9で聞いているOECDの心配事2点というのは、もうひとつ何でしょう?

これは、最初の段落で出てきます。株価ほか資産価格の下落で、すでに弱い景気が悪影響を受ける点ですね。

資産価値が上がっている間は、消費センチメントも改善して潤った富裕層を中心に消費が活発化します。しかしバブルが弾けてしまうと買い控えが起きて、今でさえ弱めの景気の腰を折るのではないかとOECDが警告している、というのがこの記事の主旨でした。

よって解答はOECD worries about the impact drops in asset prices may have on the actual economy and the rising interest rates whilst debts are being accumulated.です。

名詞で答えるのではなく文章にする場合は、OECD worries that drops in asset prices may negatively impact the actual economy and that the rising interest rates may also hurt the economy as debts are accumulated.といった感じになります。この場合、必ず2個目のthatも入れてください。そうでないと、英語では並列の意味になりません。