医学部予想問題 — ことわざ編の解説 1/3
なんと、pcが日本語を打つのを拒否しています。Lenovoしっかりしてくれ。立ち上げ直してもダメだったので、あす再チャレンジしますね。今はiPadから、特に誤解の多い難問だった第15問の解説だけ書きます。
ことわざ問題全問にチャレンジされたい方は、こちらへどうぞ。
medicpress-harada.hatenablog.com
★Vengeance is mine. I shall repay.
これを日本のことわざにすると「復讐するは我にあり」となります。
revengeリベンジという言葉は、日本語に取り込まれて広く使われています。vengeanceは聞いたことがないかもしれませんが、vengeの部分から予想できたら偉い!その応用力はあなたの人生の糧となるでしょう。
I shall repay.も大きなヒントですね。payは基本的な動詞で「支払う」という意味ですが、repayやpay backになると「返済する」転じて「復讐する」という意味が出て来ます。
映画「ターミネーター2」でシュワちゃんが言ったI will be back.は、四半世紀の時を超えて若い人でも知っているほど有名です。主人公の少年に「行かないで」とすがられたシュワちゃんが「きっと戻って来るから(安心しろよ)」となだめるシーンで出て来ます。未来型が苦手でも、代表例としてI will be back.を覚えれば少しとっつきやすく感じるかもしれません。
助動詞shallは、変形版のshould「◯◯すべき」の方が良く見かけます。ただのshallだと、will以上に確実性が高い強い未来型という感じになります。たとえば英文の契約書では、主語+shall+動詞で契約内容を詳細に記します。may → will → shallの順にやる可能性や意識が上がる、と覚えてください。
ここで本題に戻ると、Vengeance is mine. I shall repay.と2度、似たようなことを言っています。「復讐は私のものだ。必ず報復する」とは、恐ろしいですね。相当な怒りと強い意志の感じられる文章です。では、主語の I が誰か分かりますか?
実はこの「復讐するは我にあり」は、聖書「ローマ人への手紙」12章の言葉です。つまり、主語は神様なのです。
70年代の映画と佐木隆三さんの原作があまりに秀逸だったため、「復讐するは我にあり」というと、ついそれらと結びつけます。しかも原作は、稀代のシリアルキラーの実話が元にした逃走劇です。よって、殺害された被害者の遺族の気持ちがタイトルなのかと誤解しがちです。
それが実は真逆だということを、これから書きますね。クリスチャンとして、この誤解はぜひ解いておきたいのです。
聖書のこの言葉は、12章19節から読むと以下のようになります。
「愛する人たち、自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それはこう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする』」
他人にひどいことをされたとします。最悪のケースは、家族を殺されるなどでしょうか。当然の感情として、仕返ししたくて腹が煮えくり返りますね。それでも自分ではやるな、という聖書の言葉です。
神が見ておられるからその裁きに委ねて、自分の人生を取り戻しなさい、と。
確かに自分で復讐したら、今度は自分が犯罪者になってしまいます。復讐に燃えている間は、寝食も忘れてしまうほど思い詰めてしまうかもしれません。そうではなく、l shall repay.と言ってくださる神様に委ねましょう、と聖書は言っています。
神様ご自身の審判が下るとき、あなたを傷つけたあいつには、きっとその何倍もの罰が下るでしょう。その方が、人間が復讐するより効果的です。
つまり「復讐するは我にあり」は、恨みや憎しみは神様に預けて自分の人生を取り戻しなさい、という救いの言葉でした。
アーメン!