慶応大学医学部の予想問題 — スポーツ系記事の解説 2/4 & イースターおめでとう!
昨日から慶応大学医学部の予想問題にした記事を1文ずつ訳し、重要単語や文法を解説しています。予想問題本文はこちらです。medicpress-harada.hatenablog.com
耳タコかもしれませんが、長文読解問題は本文に取り組む前の準備体操で理解度が違います。それについて書いたリンクも貼りますね。
昭和大学医学部の予想問題 ─ アート関連の長文読解・解説 1/5 - 医学部合格応援団!英語で満点を取るための演習ブログ
第1段落からは、3題の設問を作っていました。
★(1) On 22 July 1894, / 1894年7月22日に
21 pioneers and their steam- and gas- powered (A-1) horseless carriages gathered in Paris / 時代を先取りした21人と、蒸気およびガスを燃料とした馬のない荷車がパリに集まった。
to drive 70 miles (2) to Rouen, / ルーエンまで70マイルを運転
in Northern France, / フランス北部にある(ルーエンまで)
travelling at an average 12mph. / 平均時速12マイルで飛ばしながら
空欄(1)~(5)は前置詞を補充する問題でした。日付の前ですから、当然(1)にはOnが入ります。(2)はパリからルーエンへ、という行き先を表すので、toが答えです。
日付や行き先ではなく特定の時間を指す場合は、前置詞はatとなります。ごく限られた場所を指す場合もatのことがあります。「東口の入り口で」という場合はat the entrance of the East Gateです。
これがもう少し広めの場所、例えば「昨日は丸一日を遊園地で過ごした」などという場合は、同じ場所を指す前置詞でもinを使って、We spent the whole of yesterday in the amusement park.となります。the whole of yesterdayはall of yesterdayでもいいです。
pioneerは「先駆者」という意味の名詞ですが、この文章では19世紀に世界最初のカーレースに参加するようなつわものを指していますので、21 pioneersは「時代を先取りした21人」と訳しました。
(A-1)は以下の選択肢から選ぶ問題ですが、もう少し先まで読まないと分からなかったかもしれません。勘のいい人は、最初にざっと選択肢を見た時にhorselessだけ異質だなと気づいたと思います。そしてこれが正解ですね。それぞれの選択肢は、次のような意味でした。
- powerless 力のない
- helpless 救いようのない
- bottomless 底なしの
- horseless 馬のついていない
時速12マイルというと、1.6をかけてkmに直したら時速19.2キロです。自転車程度の速度ですが、それでも馬力ではなく機械で動くというのは、昔の人にとっては感動ものだったと思われます。ほほえましいなぁ。
★The event was designed / このイベントはto以下の目的で企画された。
to test the safety, reliability and ease-of-use of the automobile / 自動車の安全性・信頼性・使いやすさなどをテストするために
but it was also the world’s first taste of motor sport. / しかし世界が初めてモーター・スポーツとはどういうものかを知る機会ともなった。
a taste of~は「~の味」という言い方で、同じような意味でa glimpse of~だと「~の片鱗を」となります。glimpseは「ちらっと見ること」という意味の名詞で、On the stage, Tom showed a glimpse of his musical talents.「トムはステージ上で音楽の才能の片鱗を見せた」といった使い方をします。
第2段落からは2問出題していました。
★ (B-1) Celebrating its (C) inaugural race in Beijing in 2014, / 2014年に北京で最初のレース開催を祝して以来、
the Formula E Championship is the world’s first fully electric motor racing series. / フォーミュラEチャンピオンシップは、世界初の電気自動車のみによる自動車レースとなっている。
下線部(B)は動詞の原型を出し、正しい活用に直すよう求める問題でした。上の文章の主語はthe Formula E Championshipで動詞はisですから、Celebrateで始まる部分はただの修飾節です。よって、現在分詞Celebratingとするのが正しいです。これをTo celebrateとしてしまうと、「~を祝うために」という誤った意味となってしまいます。
下線部(c)のinauguralについては昨日解説しました。
慶応大学医学部の予想問題 — 長文読解の解説 1/5 - 医学部合格応援団!英語で満点を取るための演習ブログ
体調がよくないままポーランド出張を2回やって迎えたイースター休暇が、ついに終わってしまいました。イースターは私たち家族のようなクリスチャンにとっては、クリスマスより大切な祝日です。
クリスマスはbaby Jesusが生まれた日という意味で大切です。一方イースターは、そのイエスが磔にされて死に3日目に蘇って天に帰ったという、キリスト教の根幹に関わります。復活したから復活祭ですね。
イエス=キリストという風に書きますが、「イエス=救い主キリストだ」と信じるのがキリスト教です。こう書くととてもシンプルですね。名前がイエスで名字がキリストではありませんので、くれぐれもお間違いなく。
子供の頃、トムとジェリーで「イースターおめでとう!」と言っていて何がめでたいのかな?と不思議に思っていました。英語ではHappy Easter!と言います。今思うとイエスが蘇ったのはめでたいし、その復活を信じた人も同じ天国に行けるというのもめでたいです。
復活する新しい命を象徴するのが、写真のようなカラフルなイースター・エッグ。そして、春の訪れと多産を象徴するウサギが、イエスの復活という福音を持って来る使者です。
来年のイースターは家族揃って礼拝に出たいというのが、私のささやかな願いです。